公的窓口での追い返し/地域に居場所のない方をどう支えるか/春の移動が始まる:東京ゴールキーパー日記24/3/1〜3/31
SNS (https://x.com/dai46u )に投稿した、2024年3月1日~3月31日まで記録のまとめです。
3/1(金)〜3/4(月)
3月に入り、さっそく新規の緊急宿泊対応が平常どおり複数件。やはり連休前の金曜日は増える傾向です。気づけばいよいよ春が近く、例年、さまざまな地域から大都市をめざして動き出す方が増える時期になりました。
2日は、前日に緊急宿泊支援につながった方々と面談し、今後について話し合いました。全体的な傾向として、複合的な困難や前提条件を抱えていらっしゃる方が増えています。可能な限りご本人の希望に添う形でお力をお貸ししたいと思いつつも、こちらのリソース不足もあり、難しい状況が増えています。
3日は、明日以降の見通しがまだ見えない方のために、何かできることを模索して方々へご連絡とお願いを。おかげさまでお力をお貸しいただける方が見つかりました。夜は連泊をお願いしている緊急宿泊先へ、費用のお支払いと翌日チェックアウトされる方の確認に伺っています。空室の状況は、地方からの受験生の到来が一段落したものの、海外からの観光客は変わらず盛況とホテルの方。お世話になっているので繁盛してほしいと思う反面、満室だと緊急宿泊が頼みづらくなるので複雑な気持ちです。
4日は朝からご相談の連絡をいろいろといただきました。過去にご支援した方から、季節的に動きやすくなったことも手伝い、状況を変えたいというご相談も多い状況です。
3/5(火)〜3/8(金)
5日は午前中、段取りをして事前に上の方へアポイントを取ったうえで、お一人で行ってもらった公的窓口で、まさかの追い返し。結局、午後の予定をキャンセルして現地に向かい、居宅申請の目処が立ったときにはどっぷり夜になっていました。
6日は新規の緊急宿泊が1件。夜はいつも緊急宿泊をお願いしている宿泊先を訪問し、延泊の確認を。おひとりの行き先を見つけて無事チェックアウトを見送っても、また次の方がすぐ来られるので果てがないのですが、できることを引き続きやっていきます。
7日は、市民でつくる緊急支援スポットの新規登録に向けての訪問。順調にご協力いただける方が広がっていてありがたい反面、運営のプレッシャーもだいぶかかってきました。夕方は、連携している支援者からのご連絡で新規宿泊支援に対応。関西の連携支援団体からも、東京と関西のあいだで移動された方のご相談をいただき、春が近く人の移動が活発になってきていることを感じます。
8日は、以前に緊急宿泊からつながった方々へ連絡と状況伺いをする日。連絡がつかない方もおり、心配しつつメッセージを残しました。夜には、生活保護につながりネットカフェで待機中の方を訪問。順調にアパートへの転宅が進んでいます。
3/10(日)
面談2件。近頃の対応としては珍しく、相談・助言のみで終わりました。就労しつつも緩やかに困窮に向かっているがクリティカルではない、でも何か支えるものはないか、といったご相談も増えています。就労したいという方へ、就労の継続を下支えするリソース——貸付ではなく、もちろん生活保護でもないもの——があればと、いつも思います。
ちょうど近くだったので新宿御苑に寄ったところ、桜が咲いていました。肌寒いけれど、一応春なのだなと。日が暮れて「もう今日はないだろう」と思っていたら、夜に新規の緊急宿泊が1件入りました。

3/12(火)〜3/15(金)
12日は数年前につながった方からのご連絡を受けて緊急宿泊対応。こちらのリソースが手薄な地域を前提としたご相談だったため、夜遅くに方々へ電話して知恵を募りました。一度つながった方から、状況が変化したタイミングで再びご相談いただき対応する、というラインが実現しているのは理想的です。夕方には毎月のアパート訪問と食料のお渡し。
13日も緊急宿泊支援が1件。「明日以降はお仕事が決まっています」とお話しされ、うまくいくことを願うばかりです。夜はTENOHASIの夜回り相談会に、緊急宿泊からつながった生活保護の申請を希望されている方をおつなぎし、段取りを組みました。
14日は、ETIC.社会起業塾(2023年度本科)を無事に卒塾しました。8か月にわたって勉強させていただき、尊敬できるメンターや同期の方々にお会いできてありがたかったです。日々無限に忙しくなっていくなかで、どうしても後回しになりがちな事業や経営について強制的に考えることができ、アドバイスをいただいて実際に動かせた部分も多い期間でした。同時に、どうしてもできないこと・苦手なこともはっきりした期間になりました。

15日は新規の宿泊支援スポット導入のご訪問。2月から3月にかけて、企業様にお声がけいただき、同社の営業支店を毎週まわらせていただいてスポットを設置していました。夕方からはメールと電話で、ネットカフェにいらっしゃる方とのご相談です。公的窓口につなぐなら明日中に、と思う反面、ご本人の納得感も大事なので、引き続きお話を伺っていきます。
3/16(土)〜3/17(日)
16日は新規の緊急宿泊が2件。どちらも以前、別の入り口でつながったことのある方でした。ひとまずこの日は安心していただくと同時に、月曜日以降の方向をよくご相談しました。結局、支援者はご本人の長い人生のなかの一瞬しか関わることができないわけで、最善を尽くすと同時に、あとはご本人の選択に寄りそうほかないのだと思います。
17日は所用で、豊島子どもWAKUWAKUネットワークさんが運営されている池袋本町プレーパークへ。中央にはいい感じの泥山ができていて、子どもたちが泥だらけになりながらはしゃぎ回っていました。私が見ている緊急支援の文脈でも「母子」や「未成年の子ども」に出会うことが珍しくなくなっており、専門的な知見とリソースをお持ちのWAKUWAKUさんによくご相談させていただいています。

3/18(月)〜3/21(木)
18日は朝から新規の緊急宿泊が飛び込み、午前の予定がすべてキャンセルに。午後にも新たに1件。それとは別に、その日まで宿泊対応していた方を団体のシェルターへご案内しました。夜には同僚からの依頼で、また別の宿泊対応です。
19日は午前中にホテルへ訪問と食料のお届け。午後は連携団体へ、明後日以降の公的支援申請の段取りについて面接に同行。その後は以前に緊急宿泊支援でつながった方を中心に3件面談し、宿泊対応と食料支援をおこないました。
20日は新規の緊急宿泊が1件。前日に宿泊対応した方から、無事に目的の場所へたどり着いたとご報告をいただきました。3月後半なのにいきなり寒くなり、なかなか越冬期間の支援ペースを抜けられない状況が続いています。夜には緊急宿泊でお世話になっているホテルを訪問し、延泊対応を。宿泊場所を固定すると、生活支援や医療スタッフの訪問がしやすく、明らかに結果がよくなります。それにしても都内の宿泊費は高騰し続けています。
21日は新規の緊急支援が1件、ご相談のみが複数件。即答できない、悩ましいものが多いと感じます。いまの形の緊急支援が本格化したのは2020年3月からですが、それ以降で相談・対応の履歴がある方が、複数の経路から繰り返しつながることも多くあります。夕方からは、継続対応になっている若者の新規宿泊先の確保とご案内。移動中によもやま話をして、だいぶ打ち解けました。
3/22(金)〜3/24(日)
22日は、その前日に緊急宿泊支援を利用された方からご連絡をいただき、ご本人のいらっしゃる駅前まで伺ってご相談。週明けの行き場所が決まっているとのことで、ご本人の生き方も伺い、まっすぐ公的支援とはならず、週明けまでの宿泊対応をおこないました。私自身の感情としては歯がゆく思うこともありますが、つながってくださっているだけでよし、と思うことにしています。
23日はTENOHASIとの定例相談会。最近は、緊急支援の文脈でつながり居宅に移った青年に、たまにボランティアで手伝ってもらっています。充電ブースの利用も増えているので助かっています。
24日は、以前に関わった困難な方の地域移行に関係するトラブルが舞い込みました。ちょうど別のミーティングで集まった連携団体の支援メンバーと、ブレストとも愚痴ともとれる相談をしましたが、当たり前ですが結論など出ません。
地域のあらゆるリソースになじめず、拒絶され、孤立している方は昔からいて、一部はおそらくグレーゾーンの集団が包摂していたのだと思います。さまざまなコミュニティが明朗になった現代ではそういうわけにもいかず、こちらがおたおたしているうちに、本当に真っ黒な集団に「包摂」されてしまう。これをどうやって防ぐのか。アウトリーチの手をどんどん伸ばしつつある自分たちには、かなり重い宿題だと感じました。
新規の緊急宿泊は2件。ここ数日、相次いで支援仲間の訃報やバーンアウトの報告を聞いていることもあり、自分も適度に頑張りたいと思っています。
3/25(月)〜3/27(水)
25日は朝からご相談者より難しいご連絡をいただきました。できることとできないことがあり、可能な限りご相談者の幸福に向けた生活を助けたいと思うものの、明らかに刹那的な結果しか生まない願いであった場合、お断りするのにも胆力が必要だと感じます。並行して年度末、期限の迫った書類仕事もあり、間に合わない状況をチームメンバーに泣きついていました。夜は新規の緊急支援が1件、飛び込みで。
26日は新規の緊急宿泊支援が1件。その前日から継続対応していた方の延泊対応も夕方に飛び込みました。公的相談窓口の傾向として、おそらくご相談者の増加によってだいぶ頑なになっており、露骨な追い返しも見聞きします。現場が修羅場になっていることは容易に想像できるので相互理解したいと思いつつ、あからさまなのはさすがに、と思います。
27日は、少し前に対応した方々が相次いで無事に新しい場所へ落ち着いたと、嬉しいご連絡をいただきました。夜はTENOHASIの夜回りと配食相談会に、ご相談者をお連れし、明日以降の申請についてご相談を。桜もぽつぽつ開花してきて、いよいよ春です。