寒さとともに相談が激増/なぜ年の瀬に相談が増えるのか/70点を取りに行く:東京ゴールキーパー日記25/11/1〜11/30
SNS (https://x.com/dai46u )に投稿した、2025年11月1日~11月30日まで記録のまとめです。
11/11(火)〜11/12(水)
ネットカフェなどで暮らす「不安定居住・不安定就労層」を365日支えるワンストップ支援網「せかいビバーク」の維持・拡大と、年末年始の臨時相談会の実施のため、クラウドファンディングを開始しました。
年末年始ではなく「365日」、住まいを失う人にあたたかな一夜と相談先を届けにいく——ネットカフェやカラオケで夜を越す「見えないホームレス」の人たちに、宿泊・食事・相談支援をワンストップでつなぐ取り組みです。

10月末から11月に入り、寒さが急速に増し、同時に相談が激増するシーズンに突入しました。ネットカフェと路上を行き来しながら「お金がないから今夜は野宿」が難しくなった方からのSOSが増えているのはもちろん、ある程度の居場所があったにもかかわらず出てしまったという方も重なり、気候による気分の上下がかなり影を落としていると感じます。
移動してきた方はいったん受け止め、若い方は若者支援団体とともに支援をおこない、精神的な課題を抱える方は訪問看護のスタッフとともに今後のことを考えていきます。宿泊費の値上がりが本当に痛いのですが、なんとかしのいでいきます。

11/13(木)〜11/14(金)
直近で「せかいビバーク」を利用された方へ、数日後に見通しが立つケースの継続支援をおこないました(宿泊先への食料お届けなど)。年の瀬が近づき、「明日アパートを出なければならない」という切迫したご相談も続いています。
金曜の夜も駆けつけ対応。各所に当たっても、最後の駆け込み寺はどうしても「せかいビバーク」になります。
「追い詰められる前に、なぜ公的制度につながらないのか」とよく聞かれます。課題は複合的であっても、体感として「制度を知らなかった」というケースは多くありません。調べれば情報は得られますし、いまはAIもあります。
やはり多いのは「公的支援窓口に行っても何もしてくれなかった」という声です。人がアクセスポイントである以上、そこで詰まります。いわゆる「水際作戦」の場合もあれば、ご相談者のニーズと制度が合致しないこともあります。公的・民間ともに「ぴったりの制度」は多くありません。だからこそ、両者を組み合わせて70点を取りに行く。 その積み重ねが、選択肢を広げることにつながるのだと思っています。
11/15(土)〜11/16(日)
前夜にかけて、各所で「せかいビバーク」の新規利用が3件ありました。一泊後につながった方と順次ご相談し、週明けの段取りを調整しています。
「冬の年の瀬が近づくとご相談者が増えるというが、どういう理由からなのか」と聞かれることが多いので、現場でよく聞く背景を挙げておきます。
- 大晦日から年明けは多くの企業が休業し、日払いで生計を立てる方が立ち行かなくなる(年末年始の相談会はこのフォローのためです)
- 日払いからネットカフェ等というサイクルの最中に、仕事に入れず1日つまずくことがある。夏なら「今夜だけ野宿」で立て直せても、冬はその1日が致命的になりやすい
- サイクルの途上でも、必要十分な宿泊時間分の費用を払える方は少なく、節約のために屋外での長時間の「時間つぶし」が増え、体調不良や気力の限界につながる(宿泊費の高騰が拍車をかけています)
加えて、単純に気候の変化による気分の落ち込みをきっかけに「相談してみようか」となるケースもあります。ご相談を検討されている方は、どうか早めにお声がけください。年の瀬が深まるほど、選択肢が限られてしまいます。
日曜も「せかいビバーク」の新規利用があり、一泊の緊急宿泊につなげました。並行して、継続支援中の方へ食料をお届け。一方、夕方にお約束していた方とは連絡が取れず、心配しています。
11/17(月)〜11/20(木)
月曜は新規の「せかいビバーク」利用が1件ありつつ、一日じゅう電話相談の日となりました。連携している支援団体からの照会や助言、過去にビバークでつながり今は住まいを取り戻している方からの制度に関するご質問などが重なりました。困窮する外国籍の方のご相談もあり、チームで確認しながら対応を検討しています。
火曜も遠隔での相談対応が続き、夕方には継続的に支援している方へ食料をお届け。気温が下がり相談件数は増加傾向ですが、昨年同月の記録を見返すと、いまちょうど制度につながりアパート探しをしている方々が、ちょうど一年前に初めてつながった方たちでした。住まいを失った生活から地域に定着するには時間がかかる一方、「それくらいの時間で変わることもできる」と、あらためて感じます。
水曜は、ネットカフェ滞在の方への食料支援と、遠隔の電話相談を継続。秋に緊急支援からつながり、いまも伴走している方の対応をチームメンバーが引き受けてくれています。
木曜は、1年前に対応した方から再相談。夜中に会う約束で駅前に待機していたのですが、直前で「もう少し一人で仕事を探して頑張ってみる」と翻意されました。気持ちは分かるけれど、この状況なら一刻も早く会いたいと思ってしまう。とはいえ、意志をくじくのも違うし、難しいところです。
ここ最近は「相談したい気持ちはあるけれど、あと一歩が踏み出せない」方のご相談が重なっています。12月に入ってからつながるのも大事なことですが、閉庁期間にかぶる前に、できるだけ早く会って一緒に動きたいところです。
11/21(金)
夕方以降、住まいを失った方への緊急対応。連携団体と一緒に、今夜の宿泊確保と翌日以降の段取りまで進めました。直近は野宿もされていたとのことで、なんとかつながれて本当によかったです。
この週末も月曜日が振替休日で、支援側としてはなかなか厳しい日程です(申請が月曜に行けません)。それでも週明けまで安心できる場所につなげられるよう、動きます。
11/22(土)〜11/25(火)
冬の連休となった週末、仕事が途切れてしまった方や、このタイミングで安心できる場所から出ざるを得なくなった方からのご相談が相次ぎ、かなり厳しい連休となりました。
土曜日は、継続支援を中心に4件の相談対応。夜中につなぐケースもありました。日曜日は、新規相談が4件重なり、その日のうちに連絡がとれた方とは実際にお会いしてお話ししました。月曜日は、前日からの相談も含めて3件に奔走。連休中の宿泊先の確保を中心に、連休明けをどう乗り切るか、連携団体のみなさんと一緒に具体的な段取りを考えました。
「連休中は野宿で少しがんばってみたけれど、寒くて無理だった」と話された方もおられ、なんとかつながれて本当によかったと感じています。
連休明けの火曜日は、公的支援につなぐ段取りも含めて4件に対応。さまざまなご事情から、こちらでの継続支援が難しくなってしまった方もいますが、どんな形であれ、まずは生き延びていてほしい。そう強く思わされた4日間でした。

11/26(水)〜11/27(木)
水曜日は、連携している公的機関から「制度の狭間」にいる方についてのご相談を受け、こちらも一緒に対応しました。こうした新規のご相談も含めて、この日は3件の対応でした。
木曜日は、午前中から継続支援の電話対応をおこないつつ、「せかいビバーク」経由の方を含む3名をご案内し、中野なんでも相談会へ。チームで手分けしながら、ご相談内容と今後の動き方を一人ひとりと確認しました。
この間、「いま生活保護を利用していけば、春までにはアパートに移れる見込みがあるので、そこまで一緒に動いていきましょう」という話を何度も繰り返しています。
11/28(金)〜11/29(土)
金曜日は、新たな宿泊支援1件を含む4件のご相談に対応しました。就労はしているものの、公的支援のメニューではうまくはまらない方のご相談が重なり、一緒に頭を悩ませています。本当は宿泊支援を納得いくまで出せればよいのですが、財政的にはなかなか厳しい現実があります。この日は都内をあちこち回り、気づけば夜9時を過ぎていました。
土曜日も、継続の宿泊支援2件を含む3件の対応でした。ずっと不安定な状況が続いていた方と、やっと今後について落ち着いて話すことができて、本当によかったです。ネットカフェのそばまで伺ったこともあり、この日も夜8時を過ぎていました。冬のあいだは、毎週末ほぼこうした状況が続く見込みです。
